【ワインのこころ】
南アフリカ取材に出かける直前、豪州の著名なワインライター、デニス・ギャスティンさんからメールが届きました。彼が南アで感銘を受けたワインに関するもので、「ナポレオンがセントヘレナに追放されたときにも持参したし、1821年に亡くなるまで毎年1000リットル以上のワインが送られていたようだ」との記述がありました。
ワインの名は『コンスタンシア』、ナポレオンによって有名になったワインです。
ルイ・フィリップ、ビスマルク、チャールズ・ディケンズら、18世紀から19世紀にかけての権力者、知識人も魅了していました。でも19世紀末に世界のワイン産地を襲ったブドウ害虫フィロキセラ禍で、高貴なコンスタンシアも姿を消すことに。