大人になると忘れていく純真な気持ち。今月のジャケ買いしたくなるワインは、なくしてはいけないものがあると教えてくれるフランス・ロワールの白ワイン「エリック・ルイ サンセール・ブラン」を選びました。
世界中で愛され続けている名作、サン=テグジュペリの「星の王子さま」の挿絵がモチーフとなったエチケット(ラベル)。「星の王子さま」ではバラの花でしたがブドウになっていますね。これは、サンセール出身の風景画家、ベルナデット・モロー女史が友人である造り手のために特別に描いたもの。なぜ「星の王子さま」をモチーフにしたかと言いますと、造り手がこの小説を読みワイン造りの転機が訪れたからなのです。それは造り手がわが子の誕生を待ちわびながら「星の王子さま」を読み返したときのこと。「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ。」という言葉に心が動かされ、ワイン造りにおいて知識や先入観にとらわれることなく、素直な心で感じるものを大切にするようになったのです。