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【RE-DESIGN ニッポン】甲州が育んだ印傳 欧州へ挑む (1/4ページ)

2015.10.16 10:00

甲州印傳(いんでん)の次代の担い手、山本裕輔さん。情報発信にも意欲的に取り組んでいる=2015年6月10日、山梨県甲府市(北林功さん提供)

甲州印傳(いんでん)の次代の担い手、山本裕輔さん。情報発信にも意欲的に取り組んでいる=2015年6月10日、山梨県甲府市(北林功さん提供)【拡大】

  • 印傳(いんでん)に使う型紙をみるデザイナー。山本裕輔さんとコラボして欧州向けの印傳を作っている=2015年10月7日、山梨県甲府市(北林功さん提供)
  • 甲州印傳(いんでん)を使った小物入れ。繊細な意匠が特徴だ=2015年6月10日、山梨県甲府市(北林功さん提供)
  • 日本でただ一人の「甲州印傳(いんでん)伝統工芸士資格」を持つ山本誠さん=2015年10月7日、山梨県甲府市(北林功さん提供)

 鹿革に漆や顔料で色づけ、飾りを施した「印傳(いんでん)」は、丈夫さと柔軟さ、そして装飾性から、日本人の日常で用いられてきた。山に囲まれた甲州の自然の恵み、さらに武田信玄という希代の武将が愛用したことをきっかけに、日本中に広がった「甲州印傳」の伝統を受け継ぐのが、「印傳の山本」である。「RE-DESIGN ニッポン」の第18回は、この「印傳」の新たな取り組みを紹介する。

 限りある資源で作られたもの

 「甲州印傳」は、なぜ生まれたのか。鹿革に型紙を用いて漆を塗り、顔料で色彩を描き出す。この技法を知ったとき、奈良生まれの私としては、非常に気になった。奈良も山岳地帯などに、鹿がたくさんいる。海がないという共通点もある。しかし、印傳の技法は甲州にしかない。なぜか。

 「日本アルプスや富士山など、四方を急峻(きゅうしゅん)な山々に囲まれて他地域との交流も難しく、しかも資源が豊富ではなかったことが大きかったと思います」

「信玄袋」と呼ばれる甲冑を入れるための袋

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