下妻二高野球部主将の沼尻隼帝さん(16)は部員らとボランティアに登録した。沼尻さんは「日ごろお世話になっている地域の方々に恩返ししたい」ときっぱり。
避難所となっている市内の小学校で被災者支援に携わる高校2年の小林遼さん(16)=常総市大生郷町=も「被災した友人も多い。少しでも力になりたい」と言葉に力を込めた。
警察や消防などの行方不明者の捜索は12日も続き、関係者は家族や友人の安否を気遣った。鬼怒川(きぬがわ)沿いでは、泥まみれの自宅を片付けする人の姿も。無職の山口順一さん(65)は「家電は全部壊れ、水を吸った畳を運び出せない。どこから手を付ければいいのだろう」と嘆いた。
1階が浸水していた常総市役所は水が引き、長く続いた孤立状態が解消した。夫らと議員控室で夜を明かしたという小野瀬君恵さん(65)は「やっと帰れるけど、これからが大変」と不安がった。
市役所に身を寄せた市内で働く日系3世のブラジル人、万成エルビスさん(36)は「5歳の長女、4カ月の次女と避難した。早くおむつやミルクを用意しなければ」と疲れた表情で語った。(SANKEI EXPRESS)