交通網も寸断されたまま。常総市を通る唯一の鉄道である関東鉄道常総線は、堤防決壊による浸水地域を走っており、10日午後2時50分に運転を見合わせて以来、12日も再開することはなかった。復旧のめども立っていないという。
関東鉄道では、復旧に向けて作業員を派遣し、被害状況や線路に異常がないかなどを調査しているが、冠水で入れない場所も多く、思うように進んでいない。
線路の調査をしていた男性作業員は「ここまで水が来ているとは思わなかった。水が引くまでは、復旧作業は何もできないので、運転再開はいつになるのか…」と肩を落とした。
≪近隣からボランティア 被災者励ます≫
水害発生から最初の週末を迎えた常総市(じょうそうし)では、近隣から集結したボランティアが支援物資を運んだり、避難所で住民に声を掛けたりし被災者を励ました。
茨城県は12日、常総市の石下総合体育館に「災害ボランティアセンター」を設置。第1弾として被害が少なかった市民や隣接する自治体の住民を対象に80人を募集。被災地の状況を見ながら順次募集を拡大したい考えだ。