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【司法試験問題漏洩】教え子に漏洩 明大院教授を告発 「女性びいき」 情湧く出題者の指導 (1/4ページ)

2015.9.9 08:00

司法試験の合格者が発表され、自分の番号を探す受験者ら=2015年9月8日午後、大阪市福島区(寺口純平撮影)

司法試験の合格者が発表され、自分の番号を探す受験者ら=2015年9月8日午後、大阪市福島区(寺口純平撮影)【拡大】

  • 明治大学法科大学院の青柳幸一(あおやぎ・こういち)教授(明治大のパンフレットから、共同)

 2015年の司法試験で、明治大学法科大学院の青柳幸一(あおやぎ・こういち)教授(67)=憲法学=が自身の作成した試験問題を、同じ大学院を修了した女性受験者に漏洩(ろうえい)したとして、法務省は8日、国家公務員法(守秘義務)違反罪で、青柳教授を東京地検に刑事告発した。東京地検特捜部は8日までに青柳教授の自宅などを家宅捜索した。司法試験をめぐる問題漏洩で刑事責任が追及されるのは初めて。

 法務省によると、青柳教授は2002年から司法試験で憲法の試験問題の作成と採点を担当する考査委員を務めていた。考査委員は法曹三者や大学教授からなり、民間人の場合は非常勤の国家公務員となる。

 青柳教授は今年5月の司法試験より前に、教え子だった20代の女性に自身の作成した憲法分野の論述問題の内容などを伝えた。採点の際、この女性の憲法分野の点数が著しく高かったため、法務省が調査を実施。調査に対し、青柳教授、女性とも漏洩を認めた。

 法務省は8日、青柳教授を考査委員から解任。漏洩が合格者の判定に与えた影響については「情報流出先はこの女性1人で、女性を採点対象から外したため影響はなかった」とした。この女性から他の受験者に漏洩された情報が伝わった形跡は現時点で見つかっていないという。また女性に対し司法試験と司法試験予備試験の受験を5年間禁止する行政処分を行った。

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