13日、ロシアのトルトネフ副首相が北方領土の択捉島に上陸した。
露副首相が択捉上陸
<【モスクワ=黒川信雄】ロシアのトルトネフ副首相が13日、北方領土の択捉島に入った。北方領土を事実上管轄するサハリン州政府関係者が明らかにした。
同氏はロシア政府が択捉島で開催している、青年の愛国主義高揚を目的としたイベント「全ロシア青年教育フォーラム」に出席。イベントは例年、露西部で行われていたが、政府は今年、択捉島やロシアが併合したウクライナ南部クリミア半島で実施することを決めた。実効支配を強調する狙いがあるとみられる。
トルトネフ氏は極東連邦管区の大統領全権代表を兼任し、極東への投資の呼び込みなどを統括する立場にある。同氏が北方領土入りして政治的行事に出席すれば、日本政府が強く反発するのは必至だ。
現地からの報道によると、イベントには他の閣僚のほか与党「統一ロシア」幹部、ジャーナリスト、政治学者らも出席を予定している。来週後半にはメドベージェフ首相が参加するとの報道もある。プーチン大統領は12日、イベントの択捉島開催について「喜ばしい」とする祝辞を送った。
日本の外務省は13日、副首相の択捉島訪問を受け、在日ロシア大使館に電話で抗議した>(8月13日「産経ニュース」)