韓国保健福祉省は2日、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスに感染した男女2人が1日に死亡したと明らかにした。
韓国でMERSによる死者が出たのは初めて。最初の患者から感染した人物を介してさらに感染が広がる「3次感染」が起きたことも確認された。
政府は2日時点で、感染者と接触し自宅や医療機関で隔離措置を取った人が約750人になったと明らかにした。対象者は前日より約70人増えた。
3次感染者2人を含め新たに6人の感染が判明、死亡した2人を含め韓国人の感染者は計25人になった。ほかに少なくとも3人が3次感染した可能性がある。感染者は中東以外では最も多い。
韓国では、最初の患者からの感染が疑われた男性が医師の反対を無視して出国後に中国で感染が確認されたことから、保健当局のずさんな対策に批判が出ていた。
日本の厚生労働省は2日、院内感染防止対策の徹底を呼び掛ける文書を各都道府県に通知したことを明らかにした。
1日に死亡した女性(57)と男性(71)は、いずれも中東訪問から帰国し5月20日に最初に感染が分かった男性(68)と同じ病院に入院。同月15~17日に同じ病棟で過ごし接触したとみられる。(共同/SANKEI EXPRESS)