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【アメリカを読む】「バグダッド陥落論」浮上も腰重いオバマ氏 (3/4ページ)

2015.6.2 10:00

イラクのラマディが「イスラム国」に制圧されてから4日後の5月21日、ホワイトハウスで閣議に臨む(左から)ジョン・ケリー国務長官、バラク・オバマ大統領、アシュトン・カーター国防長官。首都バグダッド陥落の可能性さえ論じられるようになった今なお、大統領の腰は重い=2015年、米国・首都ワシントン(AP)

イラクのラマディが「イスラム国」に制圧されてから4日後の5月21日、ホワイトハウスで閣議に臨む(左から)ジョン・ケリー国務長官、バラク・オバマ大統領、アシュトン・カーター国防長官。首都バグダッド陥落の可能性さえ論じられるようになった今なお、大統領の腰は重い=2015年、米国・首都ワシントン(AP)【拡大】

 米国はこれまで有志連合による空爆をはじめ、武器供与、訓練を通じて支援を続けてきただけに、イラク軍が大量の武器を放置したまま撤退したことに怒り心頭だ。

 カーター氏の発言に不快感を示したイラクのハイダル・アバディ首相(63)に対し、ジョー・バイデン米副大統領(72)が電話をして、火消しに乗り出したものの、米政府はイラク軍が「失敗」を犯したという認識そのものは変えていない。米国務省のジェフ・ラスキー報道部長も記者会見で「イラク当局者も軍の指揮、計画、増強が機能しなかったことは認識している」と語った。

 ただ、オバマ政権がイスラム国掃討作戦で場当たり的な対応を繰り返してきたのも事実だ。今春にもイラク北部の要衝モスル奪還作戦に着手する予定だったが、イラク側の準備が整っていないことなどから先送りされている。ラマディ制圧を受け、作戦の重点をモスルからラマディに移す方針だ。

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