≪維新、江田代表も辞任 後継は松野氏有力≫
大阪市を解体し、5つの特別区を新設する「大阪都構想」の賛否を問う住民投票が17日投開票され、反対多数で否決された。大阪市の存続が決まり、都構想実現を主張してきた維新の党の橋下(はしもと)徹最高顧問(大阪市長)は記者会見で「政治家は僕の人生で終了だ」と述べ、12月の市長任期満了での政界引退を明言した。
反対多数の結果を受け、維新の江田憲司代表も「責任を痛感している」として代表辞任の意向を示した。維新幹部は18日、国会内で対応を協議し、19日にも両院議員総会で後継の代表を選出する段取りを確認した。新代表には松野頼久幹事長が有力となっている。
住民投票の結果は反対70万5585票、賛成69万4844票で、反対が1万741票上回る僅差だった。投票率は66.83%だった。
橋下氏は2008年2月に大阪府知事に就任。10年に大阪府と大阪市の二重行政を解消し、住民に身近な行政を実現する都構想を提唱した。その後市長に転身したが、都構想への理解は浸透しきれず、5年をかけた悲願はかなわなかった。