デンマークを代表する人気バンド、ミュー(MEW)がニューアルバム「+ -(プラス・マイナス)」を発表した。2006年春に脱退したヨハン・ウォーラート(B)が復帰し、オリジナルの4人に戻っての新作である。といっても脱退の理由は、「息子が生まれたのを機に、家族との時間を大切にしたい」という思いからで、学生時代に結成した仲の良さは変わらず続いていた。ヨーナス・ビエーレ(Vo、G)とヨハンに話を聞いた。
招き入れる音楽
「ヨハンが入るだけで、曲作りがスムーズになる。そもそもこのバンドは音楽をやりたいからではなく、この仲間で何かやりたいという気持ちで始めた。しかもどうやって曲を作ればいいのかわからないなかで、自分たちだけに通じるやり方、オリジナル・ランゲージでやってきたから」(ヨーナス)
3人で活動していた間に、ヨーナスは映画音楽をソロで制作したり、コールドプレイやa-haのメンバーと多国籍のバンドを結成するなど、各自が課外活動も行っていた。今回4人に戻って感じたのはそれらを栄養分としつつ、過去のアート性の強い楽曲に対するファンもポップさの増した新曲「サテライツ」から入るファンも満たすような、最大公約数を持つ作品になっていること。しかも、バイタリティーにあふれている。