日本、韓国、中国の3カ国外相が21日、ソウルで会談し、3カ国首脳会談の早期開催に向け努力していくことで一致した。防災や環境分野での連携強化も確認した。中国は歴史問題で日本に善処を求めた。これに先立つ日中、日韓の個別外相会談では、中韓両国が安倍晋三首相(60)による今夏の戦後70年談話の内容に懸念を表明した。歴史認識をめぐる中韓と日本の溝の深さが浮き彫りとなった。
日中韓外相会談は2012年4月に中国で開いて以来約3年ぶり。就任以来初めて訪韓した岸田文雄外相(57)が中国の王毅外相(61)、韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相(61)と向き合った。
尹氏は「新たな出発点に立ち、3カ国の協力をさらに具体化していかないといけない」と強調した。岸田氏も「3カ国の交流や協力を一層促進し、未来志向で強化することが重要だ」と述べた。
王氏は「歴史問題を善処して3カ国の協力の正しい方向を維持できるよう取り組んでいただきたい」と述べ、日本を念頭に歴史問題で牽制(けんせい)した。