岸田文雄外相(57)は25日夜(日本時間26日午前)、滞在先の米ニューヨーク市内で、中国の王毅(おう・き)外相(60)と会談した。両氏の会談は8月にミャンマーのネピドーで行われて以来。11月に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせた安倍晋三首相(60)と習近平国家主席(61)との首脳会談が議題になったとみられるが、岸田氏は記者団に「何も決まっていない」と述べるにとどめた。
岸田氏は、王氏との会談について「当面の日中関係や問題について率直で真摯(しんし)な意見交換ができた」と説明したが、具体的な内容には言及しなかった。会談は事前には公表されず、中国外務省は「非公式に会見した」と発表した。
安倍首相は習氏との首脳会談開催を呼びかけており、岸田氏は王氏に協力を要請したとみられる。
日中両国は24日、「高級事務レベル海洋協議」を中国・青島市で開き、両国間の海上連絡体制の早期運用開始への協議再開で大筋で一致しており、今後の協議の進め方についても議題になったとみられる。