一方、岸田氏は25日夜(日本時間26日午前)、韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相(61)とも会談し、両氏は日韓首脳会談実現に向けて対話を継続することで一致した。岸田氏は会談後、記者団に「高い政治レベルの意思疎通を継続し、深化させる重要性を改めて確認した。来年の日韓国交正常化50周年を良い雰囲気で迎えるべく、互いに努力していく」と述べた。
岸田氏は、慰安婦募集の強制性を認めた河野洋平官房長官談話を継承する考えを説明したが、尹氏は日本政府による謝罪などを要求した。岸田氏は、東京電力福島第1原発事故を理由にした日本の農水産物の輸入規制に関して見直しを求めた。(ニューヨーク 峯匡孝/SANKEI EXPRESS)
≪APECでの実現 中国なお前提条件≫
日中外相会談がニューヨークの場で、先月に続いて実現した。両国間の対話は徐々に増え、日中関係は改善へ進んでいるようにもみえる。しかし、安倍晋三首相が目指すアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議での日中首脳会談の実現は、中国が歴史認識や尖閣諸島(沖縄県石垣市)での日本側の譲歩を「前提条件」にしているため、なお不透明だ。