「王様と私」は1860年代のタイ・バンコクが舞台で、王子らのために王が呼び寄せた英国人の女性教育係と王との関わりを描いている。リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン2世のコンビによる人気ミュージカルで、1951年にブロードウェーで初演されてから3回リバイバルされ、今回は1996年以来の上演になる。最初の3回の上演(全4625回)と、56年の映画化では名優、ユル・ブリンナー(1920~85年)がはまり役としてスキンヘッドの王を演じ、人気を博した。
渡辺さんは王の役で、文化の違いにぶつかりながら王と交流を深めていく相手役の教育係は実力派の米舞台女優、歌手のケリー・オハラさん(38)が務める。
「演劇集団 円」の出身で元来は舞台俳優の渡辺さんだが、ミュージカルは全く初めて。13日、記者会見した渡辺さんは映画との違いについて「映画はある程度間違いを許容するが、ミュージカルはミスを減らさないとお客さんに届かない」と語った。