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シリア内戦4年 ヨルダンに逃れた難民 命はあるけど「生きがい」がない (2/5ページ)

2015.3.13 11:45

心の傷を癒やすクラスに出席した女の子。彼女も内戦やまぬシリアから逃れてきた難民だ=2013年8月15日、ヨルダン・イルビド(ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)

心の傷を癒やすクラスに出席した女の子。彼女も内戦やまぬシリアから逃れてきた難民だ=2013年8月15日、ヨルダン・イルビド(ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)【拡大】

  • ヨルダンの難民キャンプでたこ揚げをして遊ぶ子供たち=2014年9月10日(ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)
  • 算数の授業の様子=2015年1月20日、ヨルダン(ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)
  • アラビア語の問題を解く男の子=2015年1月20日、ヨルダン(ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)
  • 国際NGO「ワールド・ビジョン」が開催するプログラムに集まった子供たち。屈託のない笑顔がはじける=2014年7月21日、ヨルダン(ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)
  • 子供が描いた「平和の鳩」=2015年2月18日、ヨルダン(ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)
  • ワールド・ビジョン・ジャパンの國吉美紗さん(中央)=2014年9月11日(提供写真)
  • ヨルダン・首都アンマン
  • ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)__キリスト教精神に基づいて開発援助、緊急人道支援、アドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)を行う国際NGO。子供たちとその家族、そして彼らが暮らす地域社会とともに、貧困と不公正を克服する活動を行っている。http://www.worldvision.jp/

 4人の子供たちのうち3人は就学年齢だが、2人は、ここ1年学校に通っていない。定員いっぱいだったり、学校に行ってもシリアなまりが原因でいじめられたからだ。同じアパートに妹一家が暮らしているが、周りの誰を信用していいのか、誰に悩みを伝えればよいのか分からない。

 国際機関の支援で最低限の生活はできるが、働くことは許されていないし、ほぼ一日中、家から出ることはない。「何もすることがなくて、生きがいがない」と彼女は、困ったように、そして悲しそうに笑った。今日を生きるためには、水や食糧、寝る場所のほかに、「生きがい」がこんなにも大切なのだと痛感した。

 ≪「未来をつなぐため 勉強しています」≫

 一向に終わる気配のないシリア内戦は、3月でまる4年を迎える。難民となった人々の多くは、レバノン、ヨルダン、トルコなど周辺国へ逃れた。私が駐在するヨルダンでは、総人口の10人に1人がシリア難民だ。その約2割が難民キャンプで暮らし、約8割がヨルダンのコミュニティーに住む。難民の多くは女性や子供。難民登録している全体の34%程度が、就学年齢の子供たちである。ざっと数にして、20万人以上になる。

ヨルダンにある公立学校で補習授業を実施

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