千葉さん、阿部さんはともに地元の高校に入学する。
校舎から見た復興
中学で生徒会長を務めた高橋莉子さん(15)は宮城県石巻市の高校に入学する。現在、仮設住宅で、4畳半の2部屋に家族5人で暮らしている。高校まではバスと列車を乗り継いで片道約1時間半かかる。
中学校生活を振り返って「途中で学校が統合され友達がたくさん増えて楽しかった」と話す。将来の夢はまだ決まっていないが「(地元で暮らして)この町に貢献できるよう頑張っていきたい」。
志津川中の校舎は高台にあり、子供たちは町の復興を毎日見てきた。
「今までと違う町になっていくようだ」と千葉さん。高橋さんは「運動場やみんなで集まって遊んだりするところができればいいな」と言い、佐々木さんは「前の町の姿に戻れないのは寂しいけど、新しい町になるのは楽しみ」と話した。阿部さんは「道路もできて町の様子が変わってきた。でも以前の町の良さが残ればいいなと思います」と言った。
自宅を津波で流され、友人や知人との別れなどを経験した子供たちも、春から高校生となる。(植村光貴、写真も/SANKEI EXPRESS)