ブドウの品種は皮が厚く耐寒性があるヴィダルが主だが、近年はリースリング種で造る白の他、カベルネフランで造られる赤のアイスワイン、スパークリング・アイスワインも一般に出回るようになった。
品質の高いアイスワインで知られる「ペラー・エステート」ワイナリーを訪れた。ナイアガラ近郊の多くのワイナリーは、通年を通して観光客を受け入れている。テイスティングはもちろんのこと、レストランを併設しており、自慢のワインと料理のマリアージュも楽しむこともできる。
気象条件に左右されやすいアイスワインを造る意味は? 「毎年造り続けられる自然環境が整っているのは、世界的に見てもこの一帯だけ。だからこそ誇りがある。それにおいしいですし」とソムリエのエリッサ・ヒブスさんは笑みを浮かべる。
昨年は夏から秋にかけて暑い日が続いたので、しっかり完熟した果実味の強いブドウに育ち、アイスワインの出来も良いという。今冬のアイスワインは秋頃から店頭に並ぶだろう。(文:旅ライター 鈴木博美/撮影:カメラマン 佐藤良一(りょういち)/SANKEI EXPRESS)