サイトマップ RSS

【国際政治経済学入門】いずれ霧散 危ういチャイナマネー (3/4ページ)

2015.2.25 12:25

2014年の訪日外国人数と消費額(データ:観光庁)

2014年の訪日外国人数と消費額(データ:観光庁)【拡大】

  • 日本国内の「春節商戦」が本番を迎え、東京・銀座の免税店では中国からの団体客らが炊飯器などを大量に買い込んだ=2015年2月19日、東京都中央区(宮川浩和撮影)

 人民元は日米欧など先進国でそのまま使える「ハードカレンシー」とはみなされていない。ところが、銀聯カードで人民元を外貨に替えなくても使えるのだから、中国人旅行者にとってそのハンデはない。彼らは打ち出の小づちのごとく沸いてくるカネを思う存分に海外ショッピングに投じているわけである。東京・銀座もパリ・シャンゼリゼもニューヨーク5番街もそのチャイナ・マネーで潤う。

 そればかりか、特権を持つ中国の富裕層や党幹部は人民元をうまく外貨に替えて、世界の各地の高級不動産物件を買いあさっている。このままチャイナ・マネーが膨張を続けるようだと、世界のモノも不動産もことごとく中国人に買い上げられるのではないか、とすら想像してしまう。

 パワーの源はドル

 奇怪な人民元パワーの源泉は実はドルにある。人民銀行は管理変動相場制度を堅持し、中国に流入するドルをことごとく自身が決める交換レートで買い上げ、その分の人民元を市中に流し込む。人民元はドルに対して安定し、しかも、国内ではインフレ率も低位に推移している。となると、人民元の通貨価値は超安定というわけで、国内外で信頼されてくる。

IMF 人民元を「国際通貨」として今秋までに認定する公算

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ