≪ニコニコしても殺気持っている方 短編映画「ヤキマ・カナットによろしく」≫
青山真治(しんじ、50)、榊英雄(44)、長澤雅彦(49)、橋本一(47)、三島有紀子(45)-。気鋭の映画監督5人がロックバンド「甲斐バンド」の人気楽曲をモチーフにした短編作品をそれぞれ手がけ、28日午後5時から東京・お台場シネマメディアージュで短編映画集「破れたハートを売り物に」と銘打ち、ワンナイト特別上映を開催することになった。会場では甲斐バンドのライブも披露され、演奏の模様は全国13劇場に同時配信される。
2作品で銀幕デビュー
この企画は、甲斐バンド結成40周年を記念したもので、映画全体を貫くテーマを「生きることを素晴らしいと思いたい」とした。この言葉は甲斐バンドの楽曲で映画タイトルともなった「破れたハートを売り物に」の歌詞でもある。目玉の一つがバンドを率いる甲斐よしひろ(61)が「甲斐祥弘」名義で銀幕デビューを果たしたことだ。出演したのは、青山監督の「ヤキマ・カナットによろしく」と榊監督の「父と息子」の2作品。「ヤキマ~」では、バーのカウンターでバーテンダー(片岡礼子)にくだを巻くスタントマン(光石研)を遠巻きに見ながら、静かにグラスを傾ける謎の客を演じた。