今回、ディアンジェロのソロ作とアナウンスされているが、参加メンバーをザ・ヴァンガードという名前のバンドに見立てて、厳密にはディアンジェロ&ザ・ヴァンガード名義でのリリースとなっている。ヒップ・ホップ・グループ、ザ・ルーツのクエストラヴ、モータウンの黄金期を支えたとも言われる重鎮、ジェームス・ギャドソン、超一流のセッション・ベース・プレーヤー、ピノ・パラディーノ、そして、グラミー受賞トランペッターのロイ・ハーグローヴらがアルバムに参加している。彼らを単なるゲストではなく、シーンを開拓する音楽仲間としてVANGUARD(先駆者)と名付けたに違いない。
「メッセージ伝える」姿勢
2000年に発売された前作『ヴードゥー』のリリース直後から新作の制作に取りかかっていたとのことだが、エンジニアのラッセル・エレヴァドによると、当初はディアンジェロがほとんどの楽器を自分で演奏するデモが多かったとのこと。その後、ミュージシャンたちとジャムセッションして制作する方法に移行していったそうだ。