約1億7000万年前の水生爬虫(はちゅう)類の新種の化石が英スコットランドで見つかった。恐竜が栄えていた中生代ジュラ紀に欧州からアメリカ大陸にかけ生息していたイクチオサウルスの仲間で、全長は約4.2メートル。スコットランドといえばネス湖の「ネッシー」で有名だが、意外にも新種となる水生爬虫類の化石の発見は初めてで、欧米メディアでは両者を関連づけた報道も出て、盛り上がりをみせている。
高速で泳ぎ魚食べる
英BBC放送やロイター通信(いずれも電子版)などによると、この化石はスコットランド北西部のスカイ島で発見された。背骨や前足、歯など一部の骨しか見つかっていないが、前足の骨の形状からかなりのスピードで海中を泳ぎ回ることが可能だったことが判明。魚やイカを餌として、絶滅する9500万年前まで温暖で浅いスコットランド沖の海域を支配していたと推測されている。
これまでに見つかっているイクチオサウルスの化石は全長約2メートルほどで、その2倍の大きさがある今回の化石は新種に当たると判定された。