フランスの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」への銃撃事件に続く連続立てこもり事件で、パリ東部の食料品店に籠城したアメディ・クリバリ容疑者(32)の内縁の妻で捜査当局が行方を追うアヤト・ブメディアン容疑者(26)が事件前にフランスを出国し、シリアに逃亡した可能性があることが11日分かった。仏メディアが情報筋の話として伝えた。シリアとイラクを勢力圏とするイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」と接触しているのではないかとの見方が出ており、一連の事件の背後関係を解明する上で、女の足取りが焦点の一つとなってきた。
事件前出国、シリア逃亡か
報道によると、ブメディアン容疑者は1月2日にスペイン・マドリード発トルコ・イスタンブール行きの便でトルコに入国。9日のイスタンブール発マドリード行き航空券を購入していたが、搭乗しなかった。捜査当局は9日、ブメディアン容疑者を夫のクリバリ容疑者とともに、8日にパリ・モンルージュで起きた女性警官射殺事件に関して指名手配していた。
トルコ政府高官によると、ブメディアン容疑者は2日、同行者1人とともにイスタンブールのサビハ・ギョクチェン空港に到着。2人は4日までイスタンブールに滞在し、南東部の都市ウルファに飛び、その後シリアに入った公算が大きい。ウルファはシリアの戦闘へ参加しようとする外国人の経由地になっている。