出席した経営者からは、「半導体事業に続き、社会インフラやヘルスケアなどにも投資したい」(田中久雄・東芝社長)「賃金の具体的な上げ幅は決まっていないが、ベースアップ(ベア)を軸に検討している」(永井浩二・野村HDグループCEO)など、前向きなコメントが並んだ。
ただ、昨年4月の消費税率引き上げに伴う需要の反動減や急激な円安など、アベノミクスは正念場にあるとの見方もあり、「(賃上げは)構造改革中だから全く関係ない」(鈴木純・帝人社長)など慎重な意見もあった。
パーティーの後、経済3団体のトップがそろって記者会見。日本商工会議所の三村明夫会頭は「経済の好循環を実現するために、今一番大事なのは、経営者がデフレマインドから脱却すること」と述べ、大手企業を軸に積極経営への転換を促した。
また、経済同友会の長谷川閑史代表幹事は「業績の良い企業が、好循環をリードすべきだ」と述べたほか、榊原会長も「止まりかけた消費拡大の循環を再び回すためにも、春の賃上げに期待したい」と強調した。(SANKEI EXPRESS)