その予告編が公開された今年6月には、北朝鮮外務省が「『ならず者の映画制作者』にこの映画を制作させたのは米政府だ。敵はその卑劣な映画において受容できる限界を踏み越え、最高指導者の尊厳を傷つけようとしている。北朝鮮に敵対行為を犯した者は強烈で情け容赦ない報復を受けることから免れない」などとする声明を発表。7月には、北朝鮮の慈成男(チャ・ソンナム)・国連大使が国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長(70)に「主権国家の指導者の暗殺計画をテーマにしたこのような映画の制作・配給を許可することは、テロ支援と同義であり、戦争行為だ」と訴える書簡を送っている。11月28日にも北朝鮮のウェブサイト「わが民族同士」が、「わが国に対する極悪の挑発行為だ」と非難する記事を掲載した。
SPEはサイバー攻撃と北朝鮮との関係はまだ確認できないとしているが、米メディアは状況証拠やタイミングから関与はほぼ間違いないとみている。だとすれば、ハリウッド映画ファンで知られる金第1書記も、自身の暗殺がテーマの映画には怒り心頭、我慢がならなかったということか。主演のローゲンさんは「金正恩氏も見てくれるだろう。ぜひ気に入ってもらいたい」とツイッターにコメントしているのだが。(SANKEI EXPRESS)