【メディアと社会】渡辺武達
TBSが、10月26日に放送したドラマ「ごめんね青春!」の第3話で実在の学校名をせりふに使い、この学校の関係者に迷惑をかけたとして、番組公式サイト(www.tbs.co.jp/gomenne_tbs)におわびを掲載した。当然、ニュース報道だけでなくドラマにおいてもその内容には放送責任があり、そこに明白な誤りや名誉毀損(きそん)があれば、最近の朝日新聞による誤報問題と同様に、謝罪と真摯(しんし)な反省が必要である。
ドラマは、高校教師が主人公の学園モノ。生徒に勉強を教えてほしいと頼まれた主人公の義姉が、自分の出身校として実在の校名を挙げて「それは無理」と断る場面があったというもの。この高校の校長から現在の学校についての“説明”を受け、おわびすべきだと判断したという。
褒める内容であれば…
今回のセリフは一見すると他愛のない、筆者も問題が発覚してから見てみたがサラッと見過ごしてしまうほどのものである。しかし、その背後には現在のテレビ局が抱える構造的な問題が隠れており、メディア関係者の抜本的な対処と意識改革が求められるもので検証しておきたい。