格闘家がTVという媒体を通じてメジャーになっていく。試合を通して各界にファンが増え、そのインフルエンサーの影響によって一般の競技人口が増加していく。このループをダンス界でも作れればと立ち上げたのがダンスバトル大会『DANCE@LIVE』でした。もともとサークルで自然発生してバトルするものを、システム上で行うものに変えました。ストリートダンスの大切な匂いはそのままでというのを軸に。当初は赤字の連続でしたが、周りの期待も大きく、参加者も増えてゆきました。また、2年目にはキッズを始めたのですが、キッズバトルに火をつけたことも日本のダンスシーンにおいて成長カーブを描いていくことになりました。
その他はダンス番組のプロデュースや、さまざまなダンスにまつわる挑戦を続けて今にいたっています。しかしながら、まだ事業としては3合目といった感じで、「10年でようやくここまでか…」というのが正直なところです。僕たちのしていることは今までにない挑戦でもあり、手探りでトライ&エラーを繰り返し、決してブームで終わらないようにしていくことが大事だと思っています。
カルチャーを取り扱う上で大事なのは、ビジネスになり過ぎずにビジネス面を成長させていくこと。その矛盾をどのようなやり方でなじませて世の中的な市民権を得るのか。サッカー、野球などのメジャースポーツや芸能界と肩を並べることができるようなダンス界の創世に向けてこれからも挑戦は続きます。(株式会社「アノマリー」代表取締役兼ダンサー カリスマカンタロー/SANKEI EXPRESS)