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米 「弱腰」払拭も泥沼化必至 シリア領内「イスラム国」空爆 (3/3ページ)

2014.9.24 07:00

ペルシャ湾上の米空母ジョージ・ブッシュで、出撃を待つFA18戦闘攻撃機=2014年9月23日(米海軍提供・共同)

ペルシャ湾上の米空母ジョージ・ブッシュで、出撃を待つFA18戦闘攻撃機=2014年9月23日(米海軍提供・共同)【拡大】

  • 「イスラム国」国際包囲網をめぐる会議<各国の立場>=2014年9月15日、パリ国際会議
  • アルカーイダとイスラム国の比較=2014年9月10日現在
  • イスラム過激派「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」の活動範囲=2014年6月13日現在、※ワシントン・ポスト紙による
  • シリア・首都ダマスカス、シリア・ラッカ

 米国人ジャーナリスト2人が相次ぎ殺害されたことへの米国民の怒りや、イスラム国に加わった米欧人が自国に戻り、テロを起こす懸念に背中を押される形で戦線拡大を決断した。

 オバマ政権の中東戦略は誤算続きだ。2011年末にブッシュ前政権が始めたイラク戦争の終結を宣言。だが、イスラム国の勢力拡大を受け、イラクでの戦いを再開せざるを得なくなった。アフガンでも今月21日に、ガニ氏が次期大統領に就任することが決まり、「終戦」に向けた動きが加速し始めた矢先にシリアでの軍事作戦を迫られた。

 しかもイスラム国壊滅は容易ではない。8月に開始したイラクでの空爆はこれまでに190回以上に達した。しかし、イスラム国の勢いが弱まる気配はない。「アラビア半島のアルカーイダなどにしても空爆で壊滅させるには至っていない。イスラム国についても同じだ」(テロ専門家)との声は多い。空爆範囲をシリアに拡大しても、地上戦なしで組織を壊滅するのは難しい。

 オバマ氏も空爆の限界は十分承知している。米国は底の見えない戦いの深みに歩を進めた。(SANKEI EXPRESS

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