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座長の美意識は絡まりあった糸を解す 長塚圭史 (1/5ページ)

2014.8.25 16:30

コクーン歌舞伎のもう一つの魅力は観客との距離感です。舞台と客席が一体化することも屡々(しばしば)。お客様の後ろ姿もセットの一部のように記憶されます=2014年6月6日(松竹提供)

コクーン歌舞伎のもう一つの魅力は観客との距離感です。舞台と客席が一体化することも屡々(しばしば)。お客様の後ろ姿もセットの一部のように記憶されます=2014年6月6日(松竹提供)【拡大】

  • 【続・灰色の記憶覚書(メモ)】演出家の長塚圭史さん(提供写真)

 【続・灰色の記憶覚書】

 さて、前回、前々回に引き続きコクーン歌舞伎「三人吉三」で演出助手を務めた私の思い出話に華を咲かせている。

 前回は下座(げざ)なしでの歌舞伎の難しさというお話だった。これは伝統的に下座なしの歌舞伎はなかった、ということだけには留まらない。歌舞伎役者は音でさまざまな決め事をしてゆく。決めぜりふがあって見得(みえ)あって三味線入って次の場へという約束事で進んでゆく。なので何処でせりふを入れるかも含め、下座の合図抜きの間合いを見つけてゆかねばならず、慣れた人にとっては大変にやりづらい。今回は私を含めて歌舞伎初心者が多いから気にする人は少ないが、実は歌舞伎役者にとっては気持ち悪いことだらけだったのだ。主演で出番の多い(中村)勘九郎さん七之助くん(尾上)松也くんらの違和感といったらないのだろうに、全くそういった様子を見せないのは彼らの潔さというか、串田和美演出に一切乗る覚悟だ。

下座なしで立ち回り

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