【牧野直子の健康ごはん】
煮魚というと、しょうゆ、みりんなどで甘辛く煮たものが主流ですが、沖縄料理では塩と泡盛で煮る「マース煮」があります。「マース」は沖縄の言葉で塩。グルクン(たかさご)やエーグワー(アイゴ)などの白身魚のうろこや内臓をとって鍋に入れ、塩、泡盛、しょうがの薄切りとともにヒタヒタの水を注いで煮ます。これにシークワーサーやレモンなどの柑橘(かんきつ)類や酢をかけて食べます。それをまねたのが白身魚の塩煮です。暑い夏に、あっさりといただけます。
もう1品の豚しゃぶも、ポン酢しょうゆではなく、塩ポン酢でさっぱりといただきます。柑橘果汁は手に入るものを2種くらいブレンドすると美味。塩加減は果汁の10%くらいが目安です。ちなみに塩ポン酢1食分の目安は大さじ1で塩分1.4グラムです。
さて、今回は塩で味つけする料理をご紹介しましたが、気にしたいのは日常の塩分の摂取量です。熱中症の予防ということで、塩が入ったキャンディやドリンクが数多くあります。