サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会を失意のままに終えた香川真司(25)にとっては、再スタートを期する試合となった。欧州のクラブを集めて米国で開催されたインターナショナル・チャンピオンズ杯。
香川のマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)は8月2日、レアルマドリード(スペイン)と対戦。後半16分にスペイン代表MFマタに代わってトップ下に入った香川は35分、反転してのドリブルから絶妙のクロスを左サイドのメキシコ代表FWハビエル・エルナンデスに合わせ、3点目のゴールを演出した。自ら左足のミドルシュートも放ち、さらに追加点演出の惜しい場面も作った。
マンUの新指揮官はオランダを率いてW杯を制したファンハール。かねて「このチームには10番(トップ下)の選手が多すぎる」と苦言を呈してきたが、試合後は珍しく選手の個人名を挙げ「あのゴールはシンジ・カガワの素晴らしいおぜん立てによるものだ」と絶賛した。
香川については、ボランチやサイドアタッカーとしての起用も口にしてきた指揮官だが、この日はトップ下での活躍に満足げだった。