覚悟を決めればためらわない。7月13日、リオデジャネイロで行われたサッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会決勝戦。ドイツのGKマヌエル・ノイアー(28)が、大会を通じて見せてきた果敢な飛び出しでアルゼンチンを食い止めた。193センチの守護神は優れた判断力を発揮して無失点。優勝に貢献し最優秀GKに贈られるゴールデン・グローブ賞にも輝き、「信じられない気分だ」と感激に浸った。
後半12分、イグアインがパスに走り込み守備ラインの裏へ抜けた。ノイアーはペナルティーエリアの左端まで全力疾走し、跳び上がってのパンチングでクリアした。延長後半12分にも、こぼれ球を冷静に懐に収めた。CKの処理も危なげなかった。
1974年大会の優勝に貢献したマイヤーや2002年大会準優勝の立役者だったカーンら、ドイツは伝統的に優秀なGKを輩出してきた。28歳のノイアーもドイツ王者バイエルン・ミュンヘンで昨年(2013年)欧州制覇を遂げ、世界屈指の名手と評されるようになった。