苦手なシュートコースがなく、鋭く反応する。長いリーチを生かしたセービング技術も高い。だがそれに満足せず、広範囲への飛び出しで相手の攻めを寸断し、勢いのままに、味方の攻撃にスイッチを入れる。ゴールマウスを空けることには批判もあったが、ケプケGKコーチは「紙一重の局面で正しい判断ができる。チーム全員の信頼を得ている」と問題視しなかった。
仲間の信頼に最後まで好プレーで応えた。所属クラブの違うフンメルスやヘベデスとも好連係を保って鉄壁の守備を築き「このチームには合宿初日から互いを理解し、協力し合おうという決意があった」と達成感をにじませた。
≪統一後初の栄冠 首相も国民も喜び爆発≫
試合終了を告げるホイッスルが鳴ると、無数の黒、赤、金3色の国旗がはためいた。7月13日、東西ドイツ統一の象徴であるベルリンのブランデンブルク門周辺に設けられたW杯決勝戦のパブリックビューイング(PV)の会場。25万人以上が詰め掛け、統一後初の栄冠を抱き合って喜んだ。