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過激と静寂 変幻自在の凄腕ドラマー リチャード・スペイヴン「ホール・アザー」 (1/4ページ)

2014.7.9 16:10

  • クリエーティブ・ディレクター、DJ、執筆家の沖野修也さん=2014年1月23日(提供写真)

 この連載でも取り上げた男性ボーカリスト、ホセ・ジェイムズが常に活動を共にするドラマー、また期待の新人女性ボーカリスト、ルス・コレヴァのプロデューサー、リチャード・スペイヴン。彼がニューアルバムをリリースした。ロンドン在住のミュージシャンでありながら、ニューヨークやブルガリアのアーティストと交流を持ち世界を旅する彼は、僕も個人的に尊敬する国際派であり、常にアメリカとイギリスという音楽の2大先進国を行き来しながら活躍する希有(けう)な存在でもある。

 数々のコラボで脚光

 僕が彼を知ったのはネット上のクラウドファンディングでアルバム製作費を調達し話題を集めたキーボード奏者、マーク・ド・クライヴ-ロウの来日公演がきっかけだった。現在はロサンゼルスを活動拠点とするマークがかつてロンドンに住んでいたころにリチャードと交流があり、東京で彼を紹介してくれたのだ。シャイでおとなしい人柄とは裏腹に、変幻自在のプレーで凄腕ドラマーの名にふさわしいアグレッシブなドラミングが印象的だった。

ボーカリストと並列

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