【ワインのこころ】
今年2月、米カリフォルニアのプレミアム・ナパ・バレー・オークションで“スケアクロウ”という名の赤ワインが1ロット(60本)26万ドルで落札されました。1本あたり約44万円、ナパのオークション史上最高の落札額になります。
ワインは銘醸地ナパ・バレーにあるJ・J・コーン・エステートのカベルネ・ソーヴィニヨン(CS)100%で、オークション用ワインは1945年に植えたオールド・マンと呼ばれる古樹からとれたぶどうだけを使っています。
5月半ば、話題のワインを試飲するチャンスに恵まれました。オーナーのブレット・ロペス&ミミ・デブラシオご夫妻=写真=が初来日し、インタビューすることができたからです。元商業カメラマンだったロペス氏のセンスを感じるラベルデザイン。そこにはスケアクロウ(かかし)のイラストだけが描かれ、首の部分にはわらが! “かかし”は農業の象徴で、守護神さながらに畑を見まわしている存在です。