2月のソチの舞台では、ショートプログラム(SP)の失敗が響き、6位とメダルを逃した。五輪後の会見では、進退について「ハーフハーフ」と、心境が変化し現役続行の可能性も示唆していた。さらに3月の世界選手権では、SPで世界歴代最高得点をマークして日本人最多となる3度目の優勝を果たし、「やれる」という思いも強まった。ただ、五輪シーズンも腰痛で調整に苦しむなど肉体は悲鳴を上げていた。「試合でたくさんの重圧があったし、練習でもすごく集中して心にも体にも負担になっていた。休みが必要と感じた」と、休養を決めた。
5歳からスケートを始め、立ち止まることなく走り続けてきた。人生で初めて長期間、競技から離れることになるが、「すごく新鮮な気持ち」と、楽しみにしている。今後は、春に復学した大学に通い、アイスショーにも出演する。
「正直、本当に先のことはわからない。時の流れに任せればいいのかなというのが今の気持ち」。1年後に出す結論は引退なのか、復帰なのか。ファンもその時を静かに待っている。