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【ヤン・ヨンヒの一人映画祭】お互いの心が読めない歯がゆさ  (1/3ページ)

2014.5.2 14:20

映画「ある過去の行方」(アスガー・ファルハディ監督)。公開中(パレット提供)。(C)Memento_Films_Production-France_3_Cinema-Bim_Distribuzione-Alvy_Distribution-CN3_Productions_2013

映画「ある過去の行方」(アスガー・ファルハディ監督)。公開中(パレット提供)。(C)Memento_Films_Production-France_3_Cinema-Bim_Distribuzione-Alvy_Distribution-CN3_Productions_2013【拡大】

 □映画「ある過去の行方」

 前作「別離」(2011年)が世界中で大絶賛されたアスガー・ファルハディ監督(41)の最新作「ある過去の行方」。内臓を針でチクチク刺されるような居心地の悪さを感じながらも緻密な会話劇に引きつけられる130分間。人種も国も超え「人間ってそうなんだよなー」と観客を唸(うな)らせる心理ドラマは、苦みの効いたサスペンスに昇華されている。脚本といい演出といい、天才的巨匠の力量が存分に発揮された傑作である。

 幾つもの秘密が露呈

 マリー=アンヌ(ベレニス・ベジョ)は離婚手続きのためテヘランからパリを訪れた別居中の夫、アーマド(アリ・モッサファ)を空港で出迎える。数年前まで自分が暮らしていた家を訪れたアーマドは、妻がすでに新しい恋人サミール(タハール・ラヒム)と同棲中だと知らされる。かつて一緒に暮らしたマリー=アンヌの娘たちとの再会を喜ぶのもつかの間、義母になろうとするマリー=アンヌと衝突が絶えないサミールの息子の面倒まで見させられる。予想外に始まった不思議な共同生活は、「新しい家族の新しい生活」のために覆い隠された綻(ほころ)びを浮き彫りにする。母に心を閉ざす長女は優しいアーマドに母の再婚にかかわる秘密を告白する。この告白によって幾つもの事実が露呈し、登場人物たちの過去に潜む“罪なき過ち”が明らかになっていく。

自分本位で周囲にストレスをまき散らす“イタイ女”

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