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【ヤン・ヨンヒの一人映画祭】お互いの心が読めない歯がゆさ  (2/3ページ)

2014.5.2 14:20

映画「ある過去の行方」(アスガー・ファルハディ監督)。公開中(パレット提供)。(C)Memento_Films_Production-France_3_Cinema-Bim_Distribuzione-Alvy_Distribution-CN3_Productions_2013

映画「ある過去の行方」(アスガー・ファルハディ監督)。公開中(パレット提供)。(C)Memento_Films_Production-France_3_Cinema-Bim_Distribuzione-Alvy_Distribution-CN3_Productions_2013【拡大】

 脚本執筆にあたりイランを離れ1年間パリで暮らしたというファルハディ監督。“普通の人々”が話す自然な会話は仰々しさなどみじんもなく、繊細で複雑な感情の層が幾重にも積み上げられていて隙がない。過去をひもとくようにストーリーが進む中、並行して観客の心理も登場人物の言葉に同情したり腹が立ったりと、激しくかき乱される。小さな勘違いが大きな誤解を生む。記憶として脳裏に刻まれた過去を辿りながら薄皮をむくように終わらない謎解きが続く。真意を伝える、真実を問いただすという小さな勇気を持てず懐疑心に溺れていく登場人物たちが痛々しい。お互いの言葉がわかっても心が読めない歯がゆさがスクリーンからあふれ出す。

 自分本位で周囲にストレスをまき散らす“イタイ女”マリー=アンヌを「アーティスト」のベレニス・ベジョが好演し、2013年カンヌ国際映画祭で主演女優賞を獲得した。

リアルな演技、圧巻

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