【本の話をしよう】
幅広い女性から支持を集めるブランド「ユキトリイ」で知られるデザイナー、鳥居ユキさん(71)が、『YUKI TORII STYLE BOOK』を刊行した。仕事から旅、暮らしまで。自身の全てを詰め込んだ。
1962年、弱冠19歳でデビュー。年に2回、一度も休むことなくコレクションを発表し続け、2011年には100回を達成した。テレビドラマや舞台の衣装デザインを手がけるなど、日本のカルチャーシーンで大きな役割を果たしてきた。
自分が選んだ物は捨てない
半世紀以上にわたってファッションの最前線を走り続ける。その圧倒的なエネルギーの源に迫るのが、今回のスタイルブック。豊富な大判の写真に、自身の人生観を表現したせりふをちりばめている。
5つのテーマで構成されており、最初のパートは「私のワーキングスタイル」。仕事場や緊張感あふれるコレクションの舞台裏をのぞくことができる。「『仕事』というテーマはやはり一番最初に持って来たかった。私の人生になくてはならない要素だから」と話す通り、仕事への情熱は並々ならない。「風邪を引いても、仕事場に来ると治っちゃうの」と笑う。