ケーブル、リフトを乗り継いで
関西からなら、いろんな乗り物に乗れる妙見参りはいかが。まずは川西能勢口(かわにしのせぐち)駅(兵庫県川西市)を起点とする能勢電鉄。阪急電鉄から譲渡された特徴的な色(マルーン色)の車両に乗って、終点の妙見口(みょうけんぐち)駅まで。徒歩で妙見ケーブル駅に向かい、ケーブルカーでケーブル山上に着いたら、お次は妙見リフト。「距離が600メートルあるので、ハンモックに揺られているかのようにゆったりとした時間を楽しめます」。リフトの終点から数分で、日蓮宗の名刹、能勢妙見山(のせみょうけんさん)に到着する。敷地内にある信徒会館の展望台は、晴れた日には淡路島や関西空港までを望むことができる絶景スポットだ。
「鉄道を旅の目的とすれば、ほかの要素が残念でも悔しくない(笑)。鉄道はいつも私たちの生活とともにある。たとえそれが通勤電車でも、鉄道旅を始めたいなら、もうそこに入り口があるのです」と杉山さん。電車に乗れば、旅が始まる。週末が待ち遠しくなりそうだ。(文:塩塚夢/撮影:旅行ライター 杉山淳一/SANKEI EXPRESS)