高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)が楽しむ場に変わりつつある。童話をテーマに南フランスの街並みを再現したり、有名店がそろう複合商業施設を開業したりと、単なる休憩場所から目的地に変貌。管理する高速道路会社は集客増につなげようと知恵を絞っている。
南仏の街並み再現
白壁の建物にフランス語で書かれた店名-。関越自動車道の上り線にある「寄居 星の王子さまPA」(埼玉県深谷市)は、東日本高速道路が2010年、フランスの人気童話「星の王子さま」をテーマにリニューアル開業した。
建物の外観から散策路まで、作者のサンテグジュペリにゆかりのある南フランス・プロバンス地方の雰囲気を味わえる。プロバンスの家庭料理を提供するレストランや、1930年代の味を再現したコーヒーを楽しめるカフェ、目の前でシェフが調理してくれるオムライス専門店のほか、輸入雑貨・食品の販売店、バラが咲く庭もある。