来月(2月)開幕のソチ冬季五輪で金メダルを狙う17歳の女子ジャンパーと41歳の中年男ジャンパーが1月18日、国内でアベック優勝を飾った。高梨沙羅(クラレ)は山形市蔵王で行われたワールドカップ(W杯)女子個人第8戦で今季7勝目、W杯通算16勝目を挙げた。通算勝利数は男子の葛西紀明(土屋ホーム)と並ぶ日本勢最多。その葛西も負けじと、札幌市大倉山で行われた今季国内初戦となるW杯下部のコンチネンタル杯を兼ねたHTB杯国際大会に出場し、この大会4年ぶり5度目の優勝を果たした。
着地バランス崩す
「怖かった。安全に着地しようとしたけどできなかった」。高梨の大ジャンプに本人ばかりか、関係者も肝を冷やした。着地で後ろにバランスを崩し、背中と頭を雪面にこすらせ、フェンスにぶつかる直前に体勢を立て直して止まった。
強風で2回目のジャンプが途中で打ち切られ、1回目の成績で順位が決まり、高梨はこれ以上飛ぶと危険なヒルサイズ(HS)の100メートルを越える104メートルで優勝。ソチ代表で19歳の伊藤有希(土屋ホーム)が96.5メートルで2位に入り、初めて表彰台に立った。日本の女子2人が表彰台に上がるのも初めて。