ラストシーズンは、一つ一つの大会に出場するたびに、かつてのさまざまな思い出が頭を駆け巡ったりもします。
11月8~10日に行われたグランプリ(GP)シリーズ第4戦のNHK杯。私は10月下旬のスケートカナダに続いての出場となりました。
摂食障害を乗り越え、再びリンクに戻り、ようやくトップスケーターと戦える舞台までたどりつき、最初に出場したGPが2008年のNHK杯でした。このときの結果は2位。10年のバンクーバー五輪への挑戦もこの大会を機に本格化していったと言っても過言ではない大会となりました。
それゆえに感慨深さもひとしおでした。(11月)7日、公式練習後に都内のホテルで行われた記者会見。意気込みを聞かれた私はマイクを手にこう話しました。
「初めて出たGPシリーズもNHK杯でした。最後のシーズンと位置づける今季、またこのNHK杯で滑ることができることに縁を感じます。自分にとってもうれしいですし、ベストを尽くしたいと思っています」