川崎市に住む会員の江口とし子さん(67)。12年11月に亡くなった夫はこの墓地で眠っている。自分もいつかここで一緒になるつもりだ。「骨つぼに入るのは嫌。自然から生まれたから自然に返りたい」と語る。会の仲間と写経や街歩きをするのが楽しみ。「墓友が見守り合って最後に送ってくれる。心のよりどころができた」
センターは大阪府高槻市でも同様の墓地を運営しており、会員は合わせて約2400人。60代の入会が多く、いわゆる「団塊世代」が65歳になり始めた2012年は60代が前年比68%増の190人、13年は220人入会した。
家族だけに頼らず
東京都世田谷区の会社員、坂上ひろみさん(58)は一人っ子で独身。介護が必要な80代の母と暮らす。父は12年4月にセンターの会員になり、11月に町田市の樹木葬墓地に入った。「体調を崩して急に亡くなったので、死を受け止められなかった」と振り返る。