ソチ五輪ノルディックスキー、ジャンプ女子で金メダルが期待される高梨沙羅(たかなし・さら)選手(17)=クラレ=が1月11日、札幌市宮の森ジャンプ競技場(HS100メートル、K点90メートル)で行われたワールドカップ(W杯)個人第6戦で今季5勝目を挙げ、サラ・ヘンドリクソン(19)=米国=を抜いて女子単独最多となる通算14勝目をマークした。五輪の初代女王が決まる2月11日までちょうど1カ月。抜群の安定感と飛距離で圧倒的な強さを見せつけた高梨は、ライバルの動向は気にせず、「やることを一つ一つやるだけ」と自らに言い聞かせた。
「いい日になりました」
小雪が舞い、今季の最低気温を更新した氷点下8.1度の札幌。極寒の宮の森で高梨は1回目に最長不倒の99メートル、2回目も94.5メートルにまとめ、3700人の観衆を熱くした。カリーナ・フォクト(21)=ドイツ=が2回とも94.5メートルの240.7点で2位、第5戦を制して高梨の今季連勝を4で止めたイリーナ・アバクモワ(22)=ロシア=が3位だった。高梨とともにソチ五輪代表に決まっている伊藤有希(ゆうき、19)=土屋ホーム=が84メートル、95メートルの219.6点で自己最高の4位に入った。