サエスさん宅では三賢人が聖家族の反対端に置かれていた。スペインでクリスマスのメーンの日は、三賢人が貢ぎ物を持ってイエスを訪ねたのを祝う1月6日の「東方三賢人の日」。サエスさんはその日まで三賢人を毎日少しずつ聖家族に近づけていくのだ。「イエスを24日まで飾らない家庭もあるわ」
スペインではクリスマスプレゼントを運んでくるのは、サンタクロースではなく、三賢人と信じられ、その日は12月24日ではなく、1月5日の夜。願い事をしても、“いたずらっ子”には「炭のかけら」が送られるのだという。
「炭だったら困る?」。長女のアレハンドラちゃん(2)にたずねると、「私はギターをもらうもん!」。ドキドキする夜はもうすぐだ。(マドリード 宮下日出男、写真も/SANKEI EXPRESS)