そのためにヒントになるのは、昨夏のパラリンピック・ロンドン大会の大成功だと思います。スポーツ・バーで車いすバスケットボールの試合が中継されていたことに感動したロンドンの街では、メディアやスポンサー企業が一体となってパラリンピックを盛り上げ、市民が刺激を受ける様子が伝わってきました。つまり、横のつながりの大切さです。スポーツ界だけでは、どんなに頑張ってもあそこまで大きなムーブメントにはできなかったでしょう。
来年2月には、ソチで冬季五輪・パラリンピックが、そして3年後にはリオデジャネイロで夏季五輪・パラリンピックが開催されます。パラリンピックの注目度が高まるタイミングで、何を伝えていけるか。今から頭の中で考えを巡らせています。
招致活動でのスピーチをきっかけに、私がこれまで訴えてきたことに、より多くの人たちが耳を傾けてくれるようになりました。仲間が増え、強いネットワークも生まれました。この機会を生かすことが、私自身に与えられた大きな課題だとも思っています。
独学で取り組んできたスピーチも、高円宮妃久子(たかまどのみやひひさこ)さまにお会いしたときに「滑舌がいいし、声も通る。これからも頑張って」と、ほめていただきました。