ユニークな企業の休暇制度が増えている。一度退職して最長6年間、留学など「自分育て」をしてから復職できたり、連続休暇を取ると手当が支給されたりと多様だ。ワークライフバランスへの関心が一段と強まる中、メリハリのある働き方を後押しして社員のやる気を高め、業績向上につなげる狙いがある。
会社が復職サポート
育てるのは自分自身-。ソフトウエア開発のサイボウズには育児休暇ならぬ「育自分休暇」制度がある。いったん退職し、希望すれば6年以内に再入社できる仕組みだ。
休暇中に幅広い視野や能力を身に付けて、将来は社内の事業に生かしてもらうのが目的だ。留学や旅行など使い方は自由だが、復職の際は社長らの前で成果を発表する必要がある。2012年5月に導入され、これまで2人が利用した。
サイボウズでは転職や留学で退社しても、復職する若手社員が多かった。人事部リーダーの恩田志保さんは「社員の挑戦は後押ししたいが会社の支援には限界もある。それなら復職しやすい体制を整え、ぜひ戻ってほしいとのメッセージを伝えようと思った」と説明する。