北朝鮮の事実上のナンバー2とされた張成沢(チャン・ソンテク)国防委員会副委員長(67)が全ての職務から解任され、失脚した。朝鮮労働党は張氏を「除去」したとしており、これまで失脚と復活を繰り返してきた張氏だが、今回は「再起不能」の状態に置かれたといえる。
北朝鮮メディアによると、「最近、党内に潜んでいた異色分子が分派活動により自らの勢力を拡張し、党に挑戦する事件」が発生、12月8日に開かれた党政治局拡大会議で「張成沢が行った反党・反革命的分派行為、反動性がことごとく暴露された」という。
また張氏は、「周囲に迎合分子を引き寄せ、党内に分派を形成するため悪辣(あくらつ)に行動し、地盤を築こうと画策した」「朝鮮人民軍最高司令官(金正恩(キム・ジョンウン)第1書記)の命令に従わないという反革命的な行為を敢行した」と断罪。金銭や女性関係、賭博などでの不正・腐敗も解任理由という。
北朝鮮メディアが、失脚した高官の連行写真を公開するのは異例。見せしめ効果を狙ったものとみられている。