並んだ師弟のボトル
そしてその日はもうひとつうれしいことがあった。それが、この写真です。打ち上げで銀座のとあるBARへ。
生前、2人が好きでよく通ったお店。その店のカウンターに小さんのボトルと、談志師匠のボトルが並べて置いてある。しかも談志師匠は自身で書いた戒名付き! 「たてかわうんこくさいいえもとかってこじ」。遺影で使った写真と共に飾ってありました。
何だかあの世で2人が落語の噺をあーでもない、こーでもないと無制限に語り合ってるような、あの世で二人会でも開催しているような、そんな夢想をしました。今、あの世で落語会を開けば間違いなく大入り満員でしょう! 名人ばかりがあっちにいるんですから。
このボトルを並べてくれたのが、この店で長いこと働いている立川キウイくんです。ニャっと笑みを浮かべながら2本を並べて、お酒を淡々と作っておりました。久しぶりに会った談志門下のキウイくんでしたが、思いは同じなんだと思うと、とってもうれしかったなぁ。(落語家 柳家花緑/SANKEI EXPRESS)